丸山健二の作風

簡潔だが詩情溢れる文体と、緻密な心理や状況の描写、追い詰められた人間や苦難の只中に置かれた人間をめぐる物語が特徴。
「夏の流れ」は三島由紀夫の評価を受けたこととも無関係ではない作風であり、80年代末まではその延長線としてハードボイルドとも形容される男性的で乾いた世界観、簡明な言葉を積み重ねて硬質なストーリーを描くスタイルを志向していた。
キャリアの半ばからは自身の資質と相反するような幻想的な描写にも新境地を開き、『月に泣く』までの作品はリアリズムとも幻想ともそれらの混淆ともつかない独特の世界観から「詩小説」とも呼ばれた。

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